チーム守中コラム〜毒

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 先日、何気なくテレビをつけていたら、ある番組での、密林を進んで行く人たちの映像を目にし、「ジャングルは、毒をもった生物がいるから危険だよなぁ〜。」と思いを巡らせていたら、「いやいや、日本にだって毒をもった生物はいるなぁ〜。」と思考が展開しました。思い当たる生物を挙げてみると・・・

 ○スベスベマンジュウガ二・・・漢字で書くと「滑々饅頭蟹」と書くカニです。太平洋岸の岩礁海岸とサンゴ礁の潮干帯に生息し、磯遊びなどで見かけることも多いカニです。食べるとフグ毒の他、数種類の強い毒をもっているので、重篤になることもあります。あまり素速く動くカニではないので、容易に捕獲できます。「とったど〜!食べてみよう」なんて決してしないでください。

 ○カツオノエボシ・・・クラゲの仲間です。風船のような胴体が昔の帽子(烏帽子)に似ていることから名付けられました。非常にきれいな青色のクラゲですが、脚にたくさんある刺胞には、コブラの数分の一の毒があります。元々、クラゲの仲間には近づかないに超したことはありません。クラゲの仲間の刺胞は、ものに接触すると反射的に棘が出るようになっています。その強さは、時にはウミガメの甲羅を貫くこともあります。気を付けましょう。

 ○スズメバチ・・・日本にいる毒をもっている生物の代表と言えば、ハチとヘビ。スズメバチの中でもひときわ大きいオオスズメバチの毒は、神経毒でかなり強いものです。この毒を続けて体内に入れてしまう、すなわち大群のオオスズメバチに連続で指されるような場合には、人の体内でショック状態が起こることがあるので危険なのです。いわゆる、「アナフィラキシーショック」が起きます。オオスズメバチがいそうなところでは、帽子をかぶること。黒い色に反応しやすいそうです。また、もし遭遇したら、刺激せずに退散することが一番です。

 ○マムシ・・・日本各地に生息しているヘビです。元来おとなしい習性ですが、草むら等に入った人が、知らずに踏んでしまい、その反射で噛まれてしまうという事故が多いのです。マムシの毒は基本的に出血毒という、血液や血管を壊す毒で、少量の神経毒が含まれています。もし噛まれた場合は、放っておいても全身に毒が回ることはそんなにないとのことですが、慌てずに患部から毒素を吸い出すことが効果的です。そしてすぐに病院にGOです。

 ○キノコ・・・キノコでの食中毒は、毎年全国で多数報告されています。いわゆる「山菜採り」で、採集したキノコを食べて事故に遭ってしまうケースが多いのです。実は、美味しいと言われているキノコととても似ているキノコが多く、素人では見分けが付かないことも多いようです。

 このように、日本にも毒をもっている生物がいます。また、近年、セアカコケグモのような、外国から来た毒をもった外来種も多くなっています。まだまだ危険な生物はたくさんいます。毒はもっていなくても、イノシシのように、「猪突猛進」、体当たりしてくる生物や、クマのように襲ってくる生物もいます。日本だから安心、とは言えません。
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