チーム守中コラム〜人のつながり

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 私は、子どもの頃からプロ野球が大好きで、そこで生まれるドラマ、記録、人間模様に子ども心ながら魅了されていました。大人になった今でも、技術面向上における話や、コーチングの話、メンタルを鍛える話などに、感動させられ、勉強になることが多いです。
 
 先日、世界一になったWBCの侍ジャパン。栗山監督はもとより、ダルビッシュ有選手、大谷選手、そして、白井コーチ、吉井コーチら多くのコーチ陣、さらには、チームスタッフとして参加した鶴岡慎也さん・・・「これはまるで日本ハムジャパンではないか!」と勝手に喜んでいました。優勝で幕を閉じたWBCを振り返りつつ、さあ今度はペナントレースだ!と思っていたら、ふっと現コーチの森本稀哲さんが頭に浮かびました。

 今シーズン、北海道日本ハムファイターズのコーチに就任した、元ファイターズの選手の森本稀哲(ひちょり)さん。就任前、解説者として活躍していましたが、現役時代、さまざまなパフォーマンスでファンを楽しませた彼の解説は、実に理論的で、野球の奥深さを教えてくれる、丁寧な解説でした。

 彼の解説の中には、時折垣間見られる現役選手への温かい言葉がありました。彼は、後輩に対して尊敬の念をもって温かく見守る、素敵な先輩でもあったのです。そんな彼は、きっといいコーチになるなぁと、先輩・後輩のつながりを感じていた時、ふっと森本稀哲さんの先輩について考えを巡らせました。

 コラム139「人間性」でも触れましたが、森本稀哲さんの先輩と言えば、現在監督でもある、ビッグボスこと新庄剛志さん。センスある打撃や華麗な守備だけではなく、ファンを喜ばせる発言やパフォーマンスで、現役時代は大スターでした。新庄さんは、メジャーリーグから突然ファイターズに入団。当時、外野手のレギュラー争いをしながらも、コーチの助言に耳を貸さない、ちょっとばかり偏屈な森本さんにとっては、新庄さんの入団は、気分のいいものではなかったそうです。

 ところが一緒にプレーをしてみると、おおらかな性格で、親身に技術指導をしてくれる新庄さんを、自分のことを思って接してくれる師匠として慕うようになったそうです。プレーの上達と共に、パフォーマンスに関しても伝授を受けたのか、その後の森本さんのファンサービスやチームのムードメーカーとしてのスキルが格段に上がっていきました。森本さんは、新庄さんとの出会い、つながったことで大きく人生が変わったと言えると思います。

 「人との出会い、つながり」を意識することは、人生でとても大切であると思っています。私の教員としての尊敬する先輩は、亡くなってしまわれた方、今も温かいお声を掛けてくださる方と、とてもたくさんいます。人とのつながりに毎日感謝しながら仕事ができる自分は、幸せ者だと思います。「出会い、つながり」をこれからも大切にしていきたいです。
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