チーム守中コラム〜経験と学習

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 1年生の理科で学習する「音」。現在行っている「光」の次の学習です。さまざまな物を使って音を出し,生徒は音について体感していきます。この「音」は波であるということや,音の伝わる速さについて学習を進めていきます。これらについては,生徒は既に生活の中で体験しているものなのです。自分の体験と結び付けて学習を整理することができる生徒は,知的好奇心が高まり,学習効果が上がります。

 音が波であるということを体験できるのは,救急車のサイレン。近付いてくる救急車のサイレンの音は高く聞こえ,すれ違って離れていく救急車のサイレンは低く聞こえる,理科ではこれを「ドップラー効果」と呼びます。2点の距離が縮む運動での音は波が圧縮されて高く聞こえ,2年の距離が離れていく運動での音は,波が引き延ばされて低い音になるというものです。

 また,音の速度を体験できるのは,多くの人が嫌いな雷です。光は速度がとても速く(1秒間に約30万キロメートル),ほぼ同時に伝わると考えると,音はかなり遅れて聞こえます。「ピカッ ゴロゴロ」と,ずれた秒数で雷の場所がどれだけ離れているかを推測することができます。音の速さは1秒間に約340メートル。意外と?遅いのです。

 こんな風に,既習事項と自分の体験を繋げるということが大切です。理科は,「身近なもの,実生活に関連付けて」学習する教科です。余談ですが,光は速いといっても,太陽が発した光が地球に届くまでには約8分19秒ほどかかっています。ということは,今見える暖かな日差しは,8分以上前に太陽が発した光ということです。そう考えると神秘的だなあと思います。
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