チーム守中コラム〜技術,まね

画像1
 私は,ある程度,学習に関しては先人のまねをしてスキルアップをしてもいいものだと思っています。先人が築いた文化・功績に触れ,自分に蓄える事は大切です。ところが,社会に出て,お金を稼ぐ仕事においては,まねをすることができないものが多いです。まねをすると,他人の権利を侵害してしまう事になるのです。

 少し前にTVドラマで人気だった「下町ロケット」。下町の中小企業の工場が,ロケットのバルブを大手企業に提供するドラマです。この工場,とても大変なことに巻き込まれます。ライバル会社から,特許侵害で,訴えられてしまいます。何十億もの賠償金を請求されてしまうのです。このドラマでは,他社からのいわれのない訴えであったので,逆にその会社の製品に関して訴えるなどして解決することができました。「特許」とは,いわば発明・開発した人の権利を守るもの。この形状や技術は○○さんが作ったので,使用するときには許可を得た上で使用料を払いなさいというシステムなのです。ですから,開発部がある会社には,必ず特許申請担当の人が仕事をしています。

 私が昔仕事をしていた医薬品の会社で,血液を保存する血液バッグという製品の素材をより使用しやすいものにするために開発された塩化ビニールシート。製品化するために,関係の特許を調べ上げ,そのシートの特性を特許として申請していく作業が,時間を掛けて行われていました。企業としては,とても大切な仕事です。製品化して販売し,後々他社にお金を請求されては大変です。

 「特許」には夢があると,様々な発明に力を注いでいる人もいます。特許は,早い者勝ちです。使用料を得て,大金持ちになった人も数多くいます。意外と普段の「困り感」を解消しようとするときにひらめきが出ると聞きます。まさに,「困り感を利益に」→「ピンチをチャンスに」という発想なのです。
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30