チーム守中コラム〜思い出の味

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何気ない設定から繰り出すオーバーな演技で笑いをとる芸人のあばれる君。私の好きな芸人の一人です。先日、新聞を読んでいたら、「思い出の味」というコラム欄に彼の話が掲載されていました。

 あばれる君は福島県白河市出身。彼の思い出の味は、小学校時代、土曜日の昼に母親が留守の際、仕事を抜けてきた父親と食べたラーメンだそうです。しょうゆ味の多い地域の中で、自宅近くのラーメン屋さんでは、みそラーメンが人気だったそうです。

 このコラム、あばれる君へのインタビューで作られているのだと思うのですが、実にラーメンの描写が細かく、読んでいると頭に美味しそうなラーメンが浮かんできて、食欲をそそりました。

 私がこのコラムで興味深かったのが、あばれる君少年が感じた、「美味しく感じた設定」の話です。昔ながらの店構えのラーメン屋、仕事を抜けて息子と食べに来たスーツ姿の父親の姿、父親との外食という特別感などが美味しさを倍増させたのかもしれない・・・彼が特異なキャラクターを演じることができるのは、少年時代からの感性の高さだったのだな、と頷いてしまいました。

 また、感性の高いあばれる君少年は、調理場で上がっている蒸気、テレビの音が響く中での寡黙な店主の背中が印象的だったそうで、無口で真剣に仕事に打ち込む姿がとても格好良く、「大人とは何か」を感じた場所だったそうです。

 思い出の味、私にもいくつかあるなぁと哲学し、いいコラムに巡り会えたと喜びました。
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